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03.Wed |
how to be dead how to be born [free] |
「リュウキチ」という人物をご存知だろうか。
いや、知らなくて当然、この人物はもう存在しないし、まだ存在していないから。
自分の死に方について考える事はあまり無いです。 死に方なんかを考える前に無駄でも生きる為になる事を考えるべきだ。
それでも、死ぬ時は恩着せがましい死に方を希望する。 僕の父親と同じように。
僕の父親の名前は「リュウキチ」という名前なんです。
あまり父親の事について覚えている事は少なく、僕より何倍も楽しく僕より何倍も社交的で僕より少しいい加減だけど僕よりとてもしっかりしている。というイメージだけはある。
母親から聞いただけだけど、父親は僕を守るようにして死んだらしい。 たまたまそうなったのか守ってくれたのかは知らないが迷惑な事だ。 守ってくれるのは嬉しいけど、死んじゃったらありがとうが言えない。 それに恩着せがましい。
もう一人、「リュウキチ」がいる。
そいつは僕の息子になるだろう男。
…うーん、生まれてこれるか、かなり雲行きがあやしいですが。
ま、こいつがどんな人間になるかは自身が決めるだろうからわかりませんが、死んだリュウキチの分も生きてもらって恩返ししたつもりになろうという魂胆。
存在しない二人のリュウキチの間で生きている僕は、彼の息子であり、彼の父親なんです。
